バンコクには2つの大きな空港がありますが、「どっちに着いても同じ」と考えて予約すると、到着早々に時間と旅費をロスしてしまうかもしれません。
結論から言えば、「利用する航空会社」と「宿泊先のエリア」の組み合わせで、選ぶべき空港は明確に決まります。
- スワンナプーム: 鉄道(ARL)で渋滞を避けたい、またはスクンビット周辺に泊まる方
- ドンムアン: LCCで旅費を抑えたい、またはカオサンや旧市街を拠点にする方
本記事では、旅行者が直面する「移動のストレス」を最小限にするために、プロの視点から両空港のアクセス性、手続きのスピード、そして2026年現在の最新交通事情を徹底比較。
読み終える頃には、あなたの旅に最適な空港が選べるようになっているはずです。
どっちに飛ぶ?空港別・利用航空会社一覧
バンコクの2つの空港は、航空会社のタイプによって明確に使い分けられています。
チケットを予約する前に、自分が利用する航空会社がどちらに発着するか必ずチェックしましょう。
| 項目 | スワンナプーム(BKK) | ドンムアン(DMK) |
|---|---|---|
| 航空券の安さ | 中〜高(サービス充実・FSC中心) | 安価な傾向(LCCメイン) |
| 乗り継ぎ | 国際線・タイ主要都市へスムーズ | タイ国内LCCへの乗り換えに便利 |
| 注意すべき航空会社 |
|
|
スワンナプーム空港(BKK)
主にフルサービスキャリア(FSC)と、一部の主要なLCCが発着する巨大ハブ空港です。
- 日系航空会社: JAL(日本航空)、ANA(全日本空輸)
- タイの主要会社: タイ国際航空(TG)、バンコクエアウェイズ
- 主なLCC: タイ・ベトジェットエア、ピーチ(Peach)、ジップエア(ZIPAIR)、エアージャパン(AirJapan)
- その他主要外資: エミレーツ、カタール、シンガポール航空、キャセイパシフィック、ユナイテッド航空など
ドンムアン空港(DMK)
「世界最大級のLCC拠点」として、格安航空会社がメインで発着します。
- 主要LCC: タイ・エアアジア、タイ・エアアジアX、タイ・ライオンエア、ノックエア
- 日本直行便(LCC): タイ・エアアジアX(成田・関空・札幌など)
- その他: スクート(Scoot)など、アジア近距離路線のLCC
同じ「エアアジア」でも、フィリピンやマレーシアからの便など、稀にスワンナプーム(BKK)に降りる便が混在することがあります。必ず空港コード(BKKかDMKか)を予約画面で確認してください。
空港間移動の最適解:無料バスとタクシーの使い分け

もしあなたが「スワンナプームに到着し、その日のうちにドンムアンから別の便に乗る」といった乗り継ぎ予定があるなら、このバス一択です。
移動先の空港から出発する「当日の航空券(Eチケット可)」の提示が必須。
- パスポートの提示。
- 以前は「翌日の航空券」でも可能なケースがありましたが、現在は原則「当日分」の確認が厳格化されています。
乗り場
・スワンナプーム発: 旅客ターミナル2階(到着階)3番ゲート付近。
・ドンムアン発: 第1ターミナル1階 6番ゲート付近。
所要時間
・約60分〜120分(バンコクの渋滞に左右されるため、乗り継ぎ時間は最低4時間は見ておきましょう)。
運行時間
・05:00 〜 24:00(30分間隔、混雑時は12〜15分間隔になることも)。
【有料】タクシー利用の料金目安
市内への移動や、航空券を持たずに空港間を移動する場合はタクシーを利用します。
ここで重要なのは、「メーター料金以外にかかる費用」を把握しておくことです。
| 項目 | スワンナプーム ↔ 市内 | ドンムアン ↔ 市内 |
|---|---|---|
| メーター料金 | 250〜400バーツ程度 | 200〜350バーツ程度 |
| 空港手数料 | 50バーツ(必須) | 50バーツ(必須) |
| 高速代 | 25〜75バーツ程度 | 70〜120バーツ程度 |
| 合計目安 | 約350〜550バーツ | 約300〜500バーツ |
空港のタクシー乗り場では必ず「配車機」から番号チケットを受け取ってください。ドライバーと直接交渉する必要はありません。また、大きな荷物(26インチ以上など)がある場合、1個につき20バーツ程度の荷物手数料が法的に認められています。支払い時に驚かないよう、少額のキャッシュを持っておきましょう。
【最速ガイド】渋滞知らずの鉄道アクセス(ARL vs レッドライン)

両空港とも鉄道網が整備され、今や「安くて早い」の代名詞。
ただし、乗り換えの駅が異なるため、目的地に合わせて使い分けるのが正解です。
スワンナプーム空港:ARL(エアポートレイルリンク)
空港の地下1階から発着。
最もシンプルで使い勝手の良い路線です。
- 最速の目的地: マッカサン駅(地下鉄MRTに接続)、パヤタイ駅(高架鉄道BTSに接続)
- 所要時間: パヤタイ駅まで約30分
- 運賃: 15〜45バーツ(距離に応じて変動)
- 運行間隔: 10〜15分おき
- プロのコツ: 宿泊先がアソークやスクンビットなら「マッカサン駅」でMRTへ。サイアムやナナなら「パヤタイ駅」でBTSへ乗り換えるのが最速です。
ドンムアン空港:SRT(レッドライン)
2021年に開通した新路線。
第2ターミナル2階から直結しており、以前のバス移動に代わるメインルートとなりました。
- 最速の目的地: バンスー中央駅(Krung Thep Aphiwat Central Terminal)
- 所要時間: バンスー駅まで約20分
- 運賃: ドンムアン駅 ↔ バンスー駅間は一律33バーツ(※2026年現在の最新改定料金)
- 運行間隔: 15〜20分おき
- プロのコツ: バンスー駅から地下鉄(MRTブルーライン)に接続しています。カオサン方面へ行く場合は、バンスー駅からタクシーに乗り換えると、空港から直接タクシーに乗るよりも渋滞を回避でき、かつ安く済みます。
鉄道選びの比較まとめ(早見表)
| 空港 | 利用路線 | 主要な接続駅 | 市内中心部への目安 | 料金目安 |
|---|---|---|---|---|
| スワンナプーム | ARL(エアポートレイルリンク) | パヤタイ / マッカサン | 約30〜40分 | 45バーツ |
| ドンムアン | SRTレッドライン | バンスー中央駅 | 約45〜60分(乗換含) | 33バーツ〜 |
深夜・早朝便はどうする?配車アプリ(Grab/Bolt)活用術
深夜2時着や早朝5時発など、公共交通機関(鉄道)が動いていない時間帯は、タクシーか配車アプリが唯一の選択肢です。
特に最近は、空港内に「公式の配車アプリ専用乗り場」が整備され、以前よりも格段に利用しやすくなりました。
配車アプリの乗り場(最新スポット)
「どこで待てばいいかわからない」という不安を解消しましょう。
- 場所: 1階 4番ゲート付近(Grab専用サービスセンターが開設されました)。
- 手順: アプリで予約後、1階の4番出口から外に出ると、専用のピックアップポイントがあります。スタッフが常駐していることもあり、迷うことはありません。
- 場所: 第2ターミナル(国内線)1階 12番ゲート付近。
- 手順: 国際線(第1ターミナル)に到着した場合でも、そのまま建物沿いに国内線ターミナルへ歩いて移動し、12番ゲート付近で待ち合わせるのが公式ルールです。
深夜・早朝の注意点チェックリスト
- 鉄道の運行時間: ARL(スワンナプーム)もレッドライン(ドンムアン)も、始発は朝5時台、終電は深夜24時です。この間に入る便は、必然的に車移動となります。
- Grab(グラブ): 料金は高めですが、空港内に専用カウンターがあり、ドライバーとの合流が最もスムーズです。
- Bolt(ボルト): Grabより安いことが多いですが、空港公式の乗り場が限定的(または駐車場など少し離れた場所)になる場合があるため、慣れていない方はGrabが安心です。
- 所要時間の激変: 深夜・早朝は渋滞がないため、市内まで30〜40分で到着します。逆に、日中の移動はこの2倍(1時間半以上)かかることを想定しておきましょう。
まとめ:あなたにぴったりの空港はどっち?
最後に、ここまでの情報を踏まえた「究極の選択」ガイドです。
- JAL/ANAやタイ国際航空などのフルサービスを利用したい。
- 到着後、すぐに鉄道(ARL)で渋滞を避けてホテルへ行きたい。
- スクンビット、サイアム、リバーサイドエリアに宿泊する。
- エアアジアなどのLCCを使って、とにかく旅費を安く抑えたい。
- カオサン通り周辺や旧市街を拠点に観光する。
- タイ国内の地方都市へ、さらにLCCで乗り継ぐ予定がある。
バンコクの旅の成否は、空港を出た瞬間の「スムーズな移動」で決まると言っても過言ではありません。
自分のスタイルに合った空港を選んで、最高のタイ旅行をスタートさせてください!
